50になりました。現役プログラマです。
ずっと通い続けている床屋の主人から「50になると人生を振り返りたくなる」とのお言葉。50になってもプログラマやってるってのは社会人なりたての時には想像もしていなかった。ほぼ100%金のためにコード書いてるのでプログラマかっこえーよ!とか(あんまり)思っておらず、本来恐ろしく飽き性な俺が(アマチュア時代も含めれば)30年以上プログラミングに染まっているのは、プログラミングには常に新しい技術や文化が流れ続けていて飽きる暇がないからであろう。
例えばここ1年で言えばFlutterを使えるようになったのが俺の進化。クロスプラットフォーム開発フレームワークの一つで、おそらく少人数、あるいはフリーランスでiOS/Android両方のネイティブアプリ開発やってるなら相当使える。宣言的UIだから細かく何度も起きるUI変更リクエストに対して柔軟に対応出来るし、元々ネイティブ開発やってればOS依存部分もあまり問題にならず、爆速でやりますよ!と言えるのは大きな武器になりそう。ありがたや。
プログラマは変化に応え続けられると断然有利。つまり飽き性も才能。鍛錬目的でQuoraとか回答していると、「これからのプログラミング言語は○○一択ですか?」「今後プログラマやるなら○○学ぶべきですか?」なんて質問を見かけるといつも答えるかどうか悩む。その瞬間だけなら一択か否かぐらいは提案出来るけど、それを信じて学び始めて半年もしたら何もかも変わっているかもしれない。SwiftUIなんて夜中の発表会でスライド見る瞬間まで誰も知らなかったのに次の日の朝には大騒ぎになってたでしょ。技術が広まるにはもちろん筋の良さも必要であるが、活躍の場があるかどうか、つまりお金が動くかどうかってのが必須だ。自分が仕事している場に未知の技術なり言語なりが現れたら、それを取り入れるか無視するかを判断するのは結局自分の責任。「うっは!これすげーや、明日からこいつ使っちゃお」って即座に切り替える感覚は持っていないといけない。飽き性になれとは言わないが、特定技術身につければずっと安泰なんてことはない。
逆にいつまで経っても消えない技術もある。C言語とか散々言われ続けてるけど消えない。Rust頑張ってるけどC言語の滅亡とかありえない。仕事もなくならない。今じゃビルドもできない古いソースコードをなんとかしてくれ、ってのもおっさんプログラマには(楽しいかどうかは別にして)仕事になったりする。これも実は技術変化が早すぎるからこそ生まれる需要。常にコードを書いてる現役プログラマで居続ければそういうチャンスも出てくる。くたばるまでプログラマで食うつもりなので、今後はこっちでも食えるんじゃないかって考えてる。
常に吸収し続けながら飽き続けたい。