iPhone 7届いた。
だがしかし、俺のiPhoneじゃない。高3の娘に渡すために16:01からネット予約していたSIMフリー版。
設定作業は付き合ってやるが、その後は完全に彼女のiPhoneであり、俺が触る権利はない。
iPhoneも持ってると言っても、最近は中古Androidを激安で掘り出しては喜んでる俺。その俺が自分のためではなく、子供のためにiPhone 7を購入したのは、本人が宣言していたある条件をクリアしたためだ。年末ぐらいにはクリアしてるかな、と思いながら交わしていた成功報酬条件を見事にiPhone 7発表直前にクリア。あとは色を決めるだけとばかりに、iPhone 7発表はリアルタイムで4:00amまで二人で観てた。
うむ、いいだろう。それならば発売日確保ぐらいしてやるとも。
というのは本人に対する表向きの理由で、本当の理由は別にある。
彼女は最盛期のガラケーを体感している最後の世代であり、その後はAndroid（とiPod touch）ユーザになっている。であれば、次は最新のiPhoneを知るべきであろう。どんなデバイスでも何も困らず操作できるというのは、ただそれだけで色々有利だ。全員がスマホを持ち歩くデジタルネイティブ世代であっても、デバイスをきっちり使えない人は多い。対してすべてを知っていれば、その手に持つiPhoneにも踊らされず、スマートデバイスから得られるサービスやエコシステムの本質を知ることが出来る。
ほとんどの親はiPhone/Android同時に使っていることはないであろう。だから特定デバイスに縛られないスキルは、限られた家庭でしか得られないはずだ。本人がiPhone大好きになっちゃって、iPhoneしか買わないようになってもそれは構わない。本当はすべて知っている、それが重要。だから今のAndroidデバイスもWi-Fi状態でそのまま使えって言ってある。
2020年までに教育のICT化が唱えられていて、彼女が親になる頃には小中学校にもスマートデバイスがあふれている。きっとすぐに学校はスマホを持ってくるなとも言えなくなる。親がまともにデバイスを操作できない、サービスを理解していないなんてことでは絶対困る。そもそもICT化などと言っても、取り仕切っている方々は基本的に俺と同世代、つまり非デジタル世代だ。幼少期からデジタルに浸っていない今の国や教師がどれだけ考えようとも、時代は間違いなくその先に進む。子供の夜間スマホ禁止なんて叫んでいる自治体もあるぐらいだ。スマホ禁止にどんな理由、背景があったにせよ、結果だけを考えれば思考停止した大人たちによる鎖国行為と同じであり、子供たちは周りの進化から取り残されていく。
ICT教育なるものに子供たちを対応させたいならば、親はただ問題から逃げているだけでは駄目だ。学校に任せてしまう前にまず自分たちが理解して、その上で子供にもっと自由に最先端を体験させなければならない。今の状況のままで全小学校でプログラミング教育とか、俺もプログラマだから歓迎はするが、率直に言ってモノになるのか疑問だ。コードをいきなり書くのではなく、プログラミング思考の取得が主目的だとしても、マシンやデバイスに対する猛烈な好奇心と、強烈な体験と、好きに弄る自由がなければ始まらないよ。
下の息子は小4だが、息子にも以前から中古のAndroidスマホを渡して自由に使わせている。液晶叩き割るのも覚悟の上でだ。俺だって高1の時に当時の最新鋭88SRを親父に買ってもらえたからこそ、今コード書いて飯食ってるんじゃないだろうか。早くからデバイスを所有させ好きにさせることは、デジタル経験値を積むには必須要件なのだ。
コンピュータは単なる道具だ。しかしその道具を扱う前に、道具の使い道を自分で見つけなければならない。それがコンピュータという道具の特性だ。最初はLINEと食べログと乗換案内でもいいじゃないか。朝から晩まで使い続けた経験こそが、デバイス、さらにコンピュータという道具の正しい理解に繋がる。
子供に発売初日のiPhone 7を渡す本当の理由、それは俺なりの英才教育、ぶっちゃけ投資だ。
子供の人生のための投資と考えればiPhoneは安……決して高くない。初日でなければ価値半減！なんてのは冗談としても、出来る限り発売直後に買って長く使うのがiPhoneの価値を最大化させるのは事実であり、最新デバイスを初日に買うことが自分にもたらす価値をきっちり消費し尽くす、今からそんな体験もさせたかった、ということだ。正直俺はあんまり開封とか興味ないが、それは枯れた人間の戯れ言で、娘にとっては強烈な体験になるだろう。だから箱だって自分で開けさせるさ。
…
…
こっそりあけちゃおっかな
いいかな？ いいよね？ダメ？
